プラス卵

卵が鶏になるまで

鶏

卵を温めるとひよこが生まれる。良く知っていることですが、普段食べているアノ卵を温めても、雛が生まれるのでしょうか?
雛が生まれるための条件のそろった卵と、その卵が雛になるまでにはどんな仕組みがあるのでしょうか?


有精卵と無精卵

有精卵

成鶏になると雌の鶏は毎日午前中の同じ時間に産卵するようになります。鶏の体内では、成熟した卵胞が卵巣から放出されて漏斗から卵管に入ります。この時漏斗内に精子がいると、卵胞は受精して卵管に入り、卵白・卵殻が形成された後受精卵として放出されます。受精卵は、21日間親鳥が温めることで胚が発達し雛になることが出来る卵です。漏斗で受精した受精卵は、卵管内ですでに胚の発達が始まるため、無精卵に比べて若干ですが卵殻膜が弱くなるのが早いようです。


無精卵

受精していない卵のことで、雌だけでケージ飼いされている場合には全て無精卵になります。受精していないため、卵黄の中の胚は発達せず、温めても孵化することはありません。雌鶏の体内では漏斗に精子が存在しなくても、卵胞は24〜25時間周期で定期的に形成・放出されています。また、雄鶏が交尾していても、卵胞が通過するとき漏斗に精子がいない場合には、受精することは出来ず、無精卵として放出されます。


見分け方

受精卵と無精卵は、卵黄内の胚によって見分けることが出来ます。受精卵の中では、受精直後から胚の中で細胞分裂が起こり始め、産卵された時には胚盤が環状に広がり始めます。6日ほどたった受精卵に光を当ててみると、順調に発育している場合尖端部に影があり、卵黄の影から細い血管が周囲に伸びている様子がわかります。しかし、無精卵の場合卵黄の影のだけで、血管などはみることは出来ません。また、尖端部に影がないのも無精卵の特徴です。

ひよこが生まれるまで

卵を温める(温度・湿度)

受精卵は、産卵後親鳥が羽根の下で一定期間温めて続けると孵化します。成鶏の体温は41度なので、自然状態で親鳥が卵を抱いている時には、卵は平均37.5〜38度、湿度が60〜65%の状態で温められています。人工的に孵化させる場合には、こういった温度や湿度を保つことの出来る「ふらん器」やランプなどが使われます。また、受精卵の孵化には十分は酸素が必要なので、人工的に卵を温めるときは酸素量にも注意が必要です。受精卵は10〜16度前後の場所にあれば、すぐに温め始めなくても大乗部ですが、産卵後1週間くらいの間に温め始めないと孵化率が下がってきます。

卵から雛まで

受精卵の中で発生した胎盤は、内胚葉・外胚葉・中胚葉に発達していきます。この時、発達していく胚が卵殻膜に癒着しないように、卵をひっくりかえす必要があります。これを「転卵」といい、一日10回程度、1〜2時間に1回の割合で胚が発生してから18日目までの間毎日行います。受精卵は、温め始めて3日ほどで心臓と血管ができはじめ、血液が流れる様子を見る事もできます。11日目までに、神経や脳、骨格、呼吸器官など様々な器官ができていきます。こうして温められた受精卵は、順調に発達すると大体21日目ころに、卵の鈍端部をくちばしでつついて自力で孵化します。